建築より華やかさはありませんが、
土木の仕事と言うのはこの国を支えている自負はあります。
K.INOUE
土木部 - 1996年入社
※2017年のインタビュー
- 現在の役職と勤続年数をお教えください。
- 土木部で役職は課長です。勤続21年、今年で22年目になります。信友建設一筋です。
- 現在の貴方の「仕事」を教えてください。
- 基本的には現場監督です。土木部なので、現場監督という仕事が主体になるのですが、現場の安全、品質、工程などのチェックを行い、材料や下請業者さんの手配もします。現場が安全スムーズに進むようにしていく事が私の仕事です。
その他には施主様との打ち合わせや、元請様との打ち合わせ、各行政との打ち合わせもあります。打ち合わせをして現場をどういう風に進めていくか、そして予算や工期の管理など、小さい会社の社長のような感じです。それが現場監督の仕事だと思っているので現場の事には一通り携わっています。
- 土木部のお仕事はどういうことが中心になるのですか?
- 土木は道路も作りますし下水道管も整備します。例えば土砂崩れで川が氾濫した場合、堤防を作ることも土木の仕事になります、ダムも土木の仕事です。土木を大きくまとめるとそういう仕事です。
建築はビル、マンション、ショッピングモールなど、見てわかりやすいですが、みんなが普段なんとも思わないで使っている道路などが我々土木の仕事です。華やかさはないですが、やはり重要な分野だと思います。
- お仕事を自分のものとして回せるようになるまで、どのくらいの時間がかかりましたか?
- 突き詰めればまだまだ終わりがないです。自分がやるべきことを一生懸命やってきて、現在はたくさんの部下を持ち、その後輩や部下が監督する現場のチェックなどもしているのですが、その辺も考慮すると自分のものとして仕事を回せるようになるのはまだまだ先だと思います。
現場をこなすという意味では、20代の頃は失敗などを恐れずにただがむしゃらに頑張りました。今考えると、よく健康でいられたなと思うくらいです。がむしゃらに10年くらいやれば、一つの現場をそれなりに回せるようになると思います。
- 最も苦労した点は?
- 現場ごとに違うのですが、例えば工期がない現場は夜遅くまで仕事することもありますし、予算がない現場はどうやりくりしようか悩みます。一概に苦労と言っても現場監督が一人で現場をこなせるようになるまでにはいろいろな問題が日々あるので、それら全てが苦労ですかね。とにかく一つ一つ乗り越えること、数をこなすことによって、それが当たり前になるっていう言い方はおかしいかもしれませんが、判断力が身についてきます。若いうちは大変でしたが、今となってはいい経験だったと思います。
- 一人前になった分岐点は何かありますか?
- 若い頃は常に同じ現場に上司がいて相談しながら進行していたのですが、24歳くらいの時に現場代理人として一人で初めて現場を進行した時が分岐点だったと思います。予算会議も、現場手配も、何もかもが初めてだったので、随分と無駄な時間をかけたと思います。
今では簡単にできることも、当時はなかなか上手くできなくて、肉体的にも精神的にも随分と追い込まれたのを覚えています。でも一回やってみると次から少しずつ楽になり、気がつけば多くの事が当たり前になってきました。やはりあの現場を乗り越えることができたのが、今に繋がっていると言いますか、一人で現場をこなすことが大事な気がします。現場監督になられる方は、まずはそこを目指すべきだと思います。
- 建てるというお仕事に対する思いをお聞かせください。
- 私は土木部なので建築物のようにシンボル的にあそこに綺麗な建物が建ったとか、そういう感覚は少ないです。しかし、日本を支えているのは道路などのインフラです。そういう意味では自分たちは影の立役者ではないですが、なくてはならない存在だと思っています。
- 自分の中で重要視しているポイントやプライドはありますか?
- 建設の仕事をしている限りより良いものをより安全に無駄なく造り上げることが重要だと考えます。その中で確実な仕事をしていくと、それが発注者様やお客さん、元請様から喜ばれて、また次の仕事につながります。
部下の教育に携わることもあるので、その辺の考えを大事にしながら伝えていきたいなと思ってやっています。
- 後輩や部下の教育面で重要視しているところは?
- 現場監督は責任が非常に大きい仕事です。例えば一人で現場を任せられると、基本的には自分の中で物事を決めながら現場の運営を進めていかなくてはなりません。当然、初めから完璧にできる人はいません。私でもミスはありますし、間違えないというのは不可能だと思います。
でも大事なのはミスをしてしまったあとの対応です。当然、若いうちはうまくいかないこともあると思うので、何か問題があったときこそフォローしてあげて、助けてあげる必要があると思います。あとはそのミスを担当者一人に押し付けることにならない様に、いかにバックアップしていくかを考えるのも我々管理職の仕事といいますか、社員を育てていく上で必要なことだと思います。
- どういうケアをしていく必要があると思いますか?
- 部下に任せるところはしっかり任せる。大変そうだから部下を助けるとか、そういうことではないです。本人が成長してくれることが大事なので、ある程度負荷をかけるかもしれませんが、ミスがあった場合はもちろん指示した私が責任を取るつもりで接しています。
そんな中で一つ言えることは、大変だったり忙しかったりと部下も苦しいことは日々たくさんあると思いますが、それだけ信頼して任せることによって一つの現場をやり遂げた時の達成感を早く感じてほしいですし、それを喜びとして頑張ってもらいたいです。
辛かったことも全てステップになると思うので、その辺の指導をよく考えながらケアをして、部下は沢山の経験をしながら成長していってほしいと思います。
- 土木部のお仕事が向いている人材は?
- 建設業の現場監督をやる上で大きく一言で言うと、リーダーシップがとれる人が向いていると思います。
- この人はリーダーシップがとれるなというポイントはありますか?
- 前向きに仕事に取り組めて、小さいミスでクヨクヨしない人だと思います。仕事のやり方に正解はないので、言い方は悪いかもしれませんが、正しくても間違っていても、人を引っ張っていく力が重要です。間違えた時は潔くその責任を認めて、人のせいにしないことです。そういう強い心を持った人間が向いていると思います。
元々そういう人間は少ないと思うので、仕事をしながら成長していけば良いと思います。強い心を持つことは、仕事だけではなく生きていく上でも大切だと思います。
- 今の自分を採点するとしたら何点ですか?
- 自分で具体的な点数はつけられませんが、自分としては点数よりも今の自分と将来の自分を見据えることが重要です。そして人との出会いを大切にしていければ、合格点だと思います。
- 今現在この会社に何を求め、どうしていこうと思いますか?
- 仕事面でいうと大変は大変で、それは仕方がないと思います。いま、働き方改革ですとか休暇をたくさん取ることなどが話題になっていますが、その辺りはあまり重要とは考えていません。休みが多ければ幸せとか、そういうことではないと思うので。とにかく、うちの会社で働いてみんなが良かったなと思える会社。途中でやめるにしろ、定年まで勤め上げるにしろ、信友建設で働いて良かったなと思える会社が理想だと思います。
仕事面でいうならば、どこに行っても通用する技術が身に付けられる。生活面でいうならば家族と幸せに暮らせる収入と適度な時間が得られる。みんなが満足出来る会社になることが理想だと思います。
- 会社の自慢をお聞かせください。
- うちの会社は大企業と違って、若いうちからある程度責任のある立場で現場に出て活躍してもらわないといけません。現場に立つ人間としては早く一人前になれますし、自分自身がやりあげたという達成感も得られます。仕事にやりがいを持てる環境だと思いますし、それが魅力だと思います。
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